アンニョンハセヨ。
韓国でOLしながら翻訳・通訳の仕事をしているyuka(@allaboutkankoku)です。
韓国語の文章は英語の様に
「저는 일본에서 온 미유키입니다(私は日本から来たミユキです)」と、単語と単語の間にスペースを入れて書きます。
このスペースを入れて書く事を韓国語で『띄어쓰기(ッティオスギ)』と言い、日本語では「分かち書き」と呼びます。
韓国語の「分かち書き」にはルールがあり、誤って使ってしまうと全く違う意味になってしまうとても重要な部分です。
今回の記事ではこの『分かち書き』についての3つのコツを、シンプルかつ分かりやすく解説していきます。
韓国語の『分かち書き』はとっても重要!
韓国語は日本語の様に漢字・ひらがな・カタカナがなく、すべてハングルのみで構成される言語です。
その為、「分かち書き」をせずに、全て文章を繋げて書くと
「어머니가방에들어갔습니다」
と、どこからどこまでが一つの単語なのか分からず、非常に読みにくい文章になってしまいます。
その為、間にスペースを入れて、単語と単語を区切って書く必要があるのですが、
「어머니가/ 방에/ 들어갔습니다」と「어머니가/ 방에」の間にスペースがあると
「お母さんが部屋に入りました」
という訳になるのに対し、
「어머니」と「가방에」の間にスペースを入れて「어머니/ 가방에/ 들어갔습니다」と言う文章にすると
「お母さん鞄に入りました」
と何とも意味の分からない文章に180度変わってしまいます。
韓国語で文章をより確実に伝えるためにも、『分かち書き』は初級の段階で必ずマスターするべき重要な部分なのです。
最初に知っておきたい韓国語の『分かち書き』の基本的なルール
韓国語の初級の方の中で、分かち書きを英語の文章のスペースの入れ方と同じと勘違いしている方がたくさんいらっしゃいますが、
韓国語の『分かち書き』のルールは英語とは全く異なります。
英語では「This is a pen」と動詞、名詞、助詞に関わらず、単語ひとつひとつを区切りますが、韓国語の『分かち書き』では基本的に
意味が通じる最小単位の文章ごとに分けて書きます。
例えば「私は学校に行きます」という文章では、「私は」の「私」はそれだけでも意味を成しますが、「は」はこれだけでは意味をなさないため、「私は」までで一区切りにします。
同様に「学校に」も「学校に」で一区切りにします。
「私は学校に行きます」を正しく韓国語で『分かち書き』をすると。
「저는 학교에 갑니다」となります。
韓国語の『分かち書き』のコツはこの3つだけ!
韓国語の『分かち書き』を一瞬でマスターできるポイントを紹介していきます。
初級の教科書やテキストにはあまり載っていないコツをシンプルに以下の3つにまとめました!
- コツ①ネを入れる場所で区切る
- コツ②【수】や【것】は独立
- コツ③単位を伴う数詞はスペース
この3つのポイントを知るだけで、韓国語の分かち書きをいとも簡単にマスターできます。
それでは見ていきましょう!
コツ①ネを入れる場所で区切る
韓国語の「分かち書き」をする時に、日本語で「ネ」を入れられる場所で区切ると大変分かりやすいです。
なんなら韓国語の『分かち書き』の95%くらいはこの方法で解決できます笑
方法はめちゃめちゃシンプルで簡単。
例えば先ほどの「私は学校に行きます」と言う文章に「ネ」を入れて「私は(ネ)学校に(ネ) 行きます」と、ネを入れるところで区切りるだけ。
この「ネ」で区切った部分にスペースを入れて
「저는(私は)/ 학교에(学校に)/ 갑니다(行きます)」とするだけです。
この方法を知っていれば、複雑な文章でも悩まずに『分かち書き』をすることができます。
コツ②【수】や【것】は独立
韓国語の
- 「~できる」と言う意味の「~할 수 있다」の「수」の部分
- 「~しそう」という意味の「~것 같다」の「것」の部分
この二つは、これだけでは意味をなさない単語ですが、「分かち書き」のルールでは独立して記載して、
- 기타를 칠 수 있다(ギターを弾くことができる)
- 비가 올 것 같다(雨が降りそうだ)
となります。
試験などでも間違得やすい部分なのでしっかりと覚えておきましょう。
コツ③単位を伴う数詞はスペース
1つ、3匹、5人などの様に、
単位を伴う数詞も、数字と単位との間を「分かち書き」して
- 한/ 개 (ひとつ)
- 세/ 마리(三匹)
- 다섯/ 명(五人)
となります。
しかし、アラビア数字、月日や順序を表す数字は「分かち書き」をしないので注意しましょう。
例
- 10시 10분(10時10分)
- 3월 31일(3月 31日)
- 일등(一等)
などなど。
分かち書きをした時の韓国語の発音は?
韓国語は前に来る単語にパッチムがあった場合、発音が合体する「連音化」という規則がありますが、『分かち書き』をして区切ったところは連音化をしません。
例えば「저는 유카입니다(私はユカです)」という文章の「는」と「유」は通常であれば発音が合体して、「チョヌニュカイムニダ」という発音になりますが、
「는」と「유」の間にはスペースがあるので
「チョヌン/ユカイムニダ」と区切って発音します。
ネイティブの方で早く発音すると連音化しているように聞こえがちですが、基本的には区切って発音するようにしましょう。
『分かち書き』の確認問題!
最後に、韓国語の分かち書きをしっかりと理解できているか確認問題をだします。
全部が連なっている韓国語の文章を正しく分かち書きして修正してみましょう!!
나는/ 학생입니다.
読み方:ナヌン ハクセン イムニダ
저는/ 한국/ 요리를/ 좋아합니다.
読み方:チョヌン ハングッ ヨリル チョアハムニダ
한국어를/ 할/ 수/ 있습니다.
読み方:ハングゴル ハル ス イッスムニダ
내일은/ 추워질/ 것/ 같아요.
読み方:ネイルン チュウォジル コッ カタヨ
저는/ 음악을/ 듣는/ 것을/ 좋아합니다.
読み方:チョヌン ウマグル トゥンヌン ゴスル チョアハムニダ
※この場合の「것」は「~こと」という意味の名詞として使われるため、独立せずに「것이」が一区切りになる
韓国語の『分かち書き』のまとめ
いかがでしたでしょうか。
今回の記事では韓国語の『分かち書き』について紹介していきました。
韓国語の『分かち書き』をする時のコツは以下の通りです。
- 「ネ」を入れられるところで単語を区切りる
- 「~할 수 있다」と「~것 같다」の「수」と「것」は独立
- 単位伴う数詞は間にスペースを入れる
一見複雑そうに感じる分かち書きですが、この3つのコツを抑えるだけで一気にシンプルになりますよね。
話す時はあまり意識をすることのない分かち書きですが、作文やエッセイを書いたり、また試験を受ける時には必須で知っておかなければならない部分です。
テキストや本などの韓国語の文章を見る時や、韓国語で文章を書く時は、この分かち書きにも注目してみるようにしてみましょう!
それでは今回はこの辺で!