アンニョンハセヨ。
韓国でOLしながら翻訳・通訳の仕事をしているyuka(@allaboutkankoku)です。
日本語には親しみを込めて、女性であれば「~ちゃん」男性であれば「~くん」などの呼び方がありますが、韓国語ではこのように名前の後に付ける呼び名はあるのでしょうか。
答えから先に言ってしまうと、韓国語には「~ちゃん」「~くん」にぴったり当てはまる呼び名はありません。
その代わりに親しみを込めた相手にのみ使える韓国語の表現があり、それを「~ちゃん」「~くん」の代わりに使うことができます。
今回はそんな「~ちゃん」「~くん」の代わりに使える韓国語の呼び名について、この記事で詳しく解説していきたいと思います。
韓国人の友達に使うとより仲を深めることが出来るので、ぜひ使ってみましょう☆
韓国語で「~ちゃん」「~くん」の呼び方
韓国語で「~ちゃん」「~くん」の代わりに親しい相手に呼びかける時は「야,아」を名前の最後に付けて使います。
「야」と「아」は
- 야は名前の最後にパッチムがない人(유나,유리,민우ミヌ etc)
- 아は名前の最後にパッチムがある人(민정,진,재진 etc)
で分けて使います。
パッチムって何?と思われた方は「韓国語のパッチムとは?発音や読み方を分かりやすく解説」の記事で詳しく解説しているので。こちらからご覧ください
例えば、유나と言う名前は最後の文字の「나」にパッチムがないので、呼びかける時には「유나야」となり、反対に민준という名前は名前の最後の文字「준」にパッチムがあるので「민준아」と呼びかけます。
韓国語で「~ちゃん」「~くん」の発音
韓国語で「~ちゃん・くん」と呼ぶときに発音に注意しましょう。
「야」は問題なく「~ヤ」とそのまま発音すればよいのですが、「아」は名前の最後のパッチムと「아」が連音化して発音する必要があります。
例えば유진(ユジン)に「아」を付けて呼ぶときの発音は
유진 + 아 = 유진아となりますが、発音は ㄴ と ㅇが合体して「유지나」と言う風に発音します。
また同様に소율(ソユル)も、「소율아」ですが、「소유라」という発音になります。
희철+아 = 희철아(発音:희처라)
현민+ 아 = 현민아(発音:현미나)
지은+ 아 = 지은아(発音: 지으나)
지섭 + 아 = 지섭아(発音:지서바)
韓国語で「ちゃん・くん」と呼ぶときの注意点
「야」と「아」は「~ちゃん」「~くん」の代わりに使えるとお伝えしましたが、日本語の「ちゃん・くん」と使い方が異なるポイントがいくつかあるので、説明していきます。
- 呼びかけの時にだけ使う
- 年上はまた別の呼び方になる
- 仲いい人限定の呼び方
- 必ず名前について使う
大事なポイントなので、一つ一つ詳しく説明していきます。
「야・아」の使い方①呼びかけの時にだけ使う
日本語の「ちゃん・くん」は「~ちゃんが」や「~くんは」などと助詞を付けて文章の中でも使うことができますが、韓国語の「야・아」は助詞を付けて文章内で使うことができません。
必ず「呼びかけの時限定」で使われる表現です。
유나야는 에제 뭐했어?
ゆなちゃんは昨日何したの?
유나야! 어제 뭐했어?
ゆなちゃん!昨日何したの?
「야・아」の使い方②年上の人にはまた違う呼び名を使う
日本語では年上の先輩や、仲の良いお姉さん、お兄さんのことを「ちゃん」付け、「くん」付けで呼んだりしますが、年上の人に「야・아」を付けて使うと失礼な表現になるので絶対にやらないでください。
「야・아」はあくまでも、同い年や年下の友達に対する表現であり、歳上の親しいお姉さん、お兄さんには
- 相手が男性であれば 오빠, 형
- 相手が女性であれば 언니, 누나
を使って呼びましょう。
「야・아」の使い方③仲いい人限定で使う
韓国語の「야」と「아」は仲の良い人限定で使いましょう。
初対面なのに突然「~야!!」と呼ぶと驚かれてしまうことがあります。
「야・아」つけて呼んでいい?と聞く必要はありませんが、相手との距離を十分縮められた!と思ってから使う様にしましょう。
「야・아」の使い方④必ず名前について使う
日本ではみよじに「ちゃん・くん」を付けて「鈴木君」「斎藤ちゃん」などと呼ぶこともありますが、「야・아」はみよじに付けて呼ぶことは絶対にしないでください。
大変失礼な表現になります。
韓国ではみよじのみで使うことはあまりなく、メールの宛先なども「김 님(キム様)」「박 대리님(パク代理)」とは書かずに「김유나 님(キムユナ様)」、「박서준대리님(パクソジュン代理)」などと表現します。
同じみよじが多いからという理由もありますが、みよじのみで呼ぶと失礼なニュアンスとなってしまうので、「아・야」も同様に必ず名前に付けるようにしてください。
韓国語のもうひとつの「ちゃん・くん」の呼び方「~이(イ)」
「야・아」の他に名前に「~이」が付く形もあり、パッチムがある名前の人限定で「야・아」同様に親しい仲の人に「ちゃん・くん」の意味で使うことができる表現です。
「아」と「이」の違い
同じパッチムがある名前の最後に付けて親しみを込めて呼ぶ「아」と「이」ですが、徹底的に違う部分があります。
それが
- 「아」は直接呼ぶときに使う
- 「이」は会話に登場する第三者に使う
と言う点。
例えば会話の中で「そうそう、ユジンが引っ越したって」と言いたい時、「유진아가」と「아」をつけることはできず、「맞다, 유진이가 이사갔대」と「이」を付けて言います。
時代劇やお年寄りが使う韓国語の「ちゃん・くん」
先ほど日本語の「ちゃん・くん」にぴったりあてはまる単語は韓国語にはないと説明しましたが、実は「~양」「~군」という、女性男性で分けて使い名前の最後につける、いわゆる「ちゃん・くん」の単語があります。
しかし、実際の生活で使われることは全くなく、使うしても”お年寄り”が使ったり、また時代劇なんかで出てくる表現です。
実用性はないので、覚える必要はありませんが、時代劇が好きな人などは知っておくといいかもしれません。
韓国語の「ちゃん・くん」の呼び方まとめ
いかがでしたでしょうか。
韓国語で「ちゃん・くん」の代わりに親しみを込めて呼ぶには
- パッチムがある名前の人は「~아」
- パッチムがない名前の人は「~야」
を使います。
日本語の「ちゃん・くん」のように文章内で使ったり、年上の人には使ったりできないので、その部分だけ注意して使うようにしましょう。
親しい韓国の友達がいたら、「~아」「~야」をつけて呼んで更に仲を深めましょう!
それでは今回はこの辺で!