韓国語の勉強を始めて少し経ったから試験を受けてみようと思うんだけど、
”ハングル検定”と”韓国語能力試験”っていう2つの試験が有名みたい。
どちらを受験したらいいのかな?
とお悩みの方のために、
本記事では韓国語二大試験と言われている”ハングル検定”と”韓国語能力試験”の違いを徹底比較します。
・ハングル検定と韓国語能力試験の特徴
・ハングル検定と韓国語能力試験の違い
・ハングル検定と韓国語能力試験の勉強法
私も独学してた頃にハングル検定3級、韓国語能力試験4級に合格し、留学を経て最終的にハングル検定1級、韓国語能力試験6級に合格することができました。
同じ韓国語の試験ですが、それぞれ特徴があり、試験ごとに内容もレベルも違うのが印象的だったので、本記事ではみなさんに2つの試験の違いとそれぞれの特徴をご説明します。
韓国語能力試験とハングル検定を徹底比較
まず初めにみなさんにハングル検定と韓国語能力試験を知っていただく為に、それぞれの試験の特徴をご紹介します。
ハングル検定ってどんな試験?
「ハングル」検定試験は、日本語を母語とする学習者を対象とし、日本人が間違えやすい問題を出題することで韓国語への理解をより深めることを目的とした試験。
つまり、ハングル検定は日本のハングル能力検定協会が主催している試験です。
その為、日本語を母国語とした学習者を対象としており、日本人が間違いやすい点に注目して出題する、いわば日本人の為の韓国語の試験と言うことになります。
受験してみると確かに、文法が似ている日本語と韓国語ならではの”発音問題”や”日本語⇔韓国語の訳の問題”などが出題されます。
また、問題の出題形式も2級と1級意外は全て日本語で書かれているのも特徴の一つです。
韓国語能力試験(TOPIK)ってどんな試験?
韓国語能力試験は、大韓民国政府(教育省)が認定・実施する試験。世界70カ国に韓国語を復旧させ、試験結果の学習・留学・就職等への活用することを目的としている。
こちらの文章からも分かるように、日本語を母国語とする学習者を対象とするハングル能力検定に対し、韓国語能力試験は韓国政府が主催する、世界70カ国の韓国語学習者を対象とする韓国語の能力試験になります。
そのため、ハングル能力検定とは違い、日本人以外の韓国語学習者も対象となるので、出題される問題まで全て韓国語で記載してあります。
英語でいうと、英検とTOIECの違いと考えていただければ分かりやすいかと思います。
ハングル検定と韓国語力試験の違い【どちらを受けるべき?】
二つの試験の意図が分かったところで、次はそれぞれの試験の違いを比較しながら紹介します。
ハングル検定 | 韓国語能力試験(TOPIK) | |
こんな方にオススメ | 国内就職・進学に向けての資格取得,レベル確認 | 韓国で就職,韓国で進学,韓国へワーホリ予定 |
問題出題形式 | 日本語(2級、1級は韓国語) | 韓国語 |
レベル | 5級~1級(1級が最高級) | 1級~6級(6級が最高級) |
実施回数 | 年に2回(春季・秋季) | 年に3回(春・夏・秋) |
受験方法 | 級ごとに受験 | TOPIKⅠ(1~2級:旧初級)・TOPIKⅡ(3~6級:旧中級+上級)の2つから選択。 |
検定料 | 5級:3,200円 4級:3,700円 3級:4,800円 準2級:5,800円 2級:6,800円 1級:10,000円 | TOPIKⅠ(1~2級):3,500円 TOPIKⅡ(3~6級):4,500円 TOPIKⅡ+TOPIKⅠ:7,500円 |
試験時間 | 5級:90分 4級:90分 3級:90分 準2級:90分 2級:110分 1級:110分 | TOPIKⅠ(1~2級):110分 TOPIKⅡ(3~6級):180分 |
受験項目 | 5~2級: 聞き取り・筆記 1級: 聞き取り・書き取り・筆記・面接(後日) | TOPIKⅠ(1~2級): 聞き取り・読解 TOPIKⅡ(3~6級): 聞き取り・読解・書き取り(作文含む) |
合格点 | 5級:60点以上 4級:60点以上 3級:60点以上 準2級:70点以上 2級:70点以上 1級:70点以上 | TOPIKⅠ 1級:80点以上 2級:140点以上 TOPIKⅡ 3級:120点以上 4級:150点以上 5級:190点以上 6級:230点以上 |
有効期限 | 期限なし | 資格取得から2年間有効 |
ハングル検定・韓国語能力試験のメリット
ハングル検定は、日本国内で認められる韓国語資格なので、国内での就職や進学の際のアピールポイントにしたい方などは受験してみることをオススメします!
実際に私が日本で就職活動をしていた頃、履歴書の資格欄にハングル検定の記載をしたところ、かなりの確率で面接官に突っ込まれた記憶があります。
英語の資格を書いている就活生が多かったため、その中でハングル検定を持っていたので少し目立つことができました。
反対に韓国語能力検定は日本国外でも認められている資格であるため、韓国留学やワーホリ、または韓国で就職を考えている方は韓国語能力試験を受験しましょう。
韓国の大学によっては韓国語能力試験が何級以上でないと受験資格が与えられなかったりといった制限があるところもあります。
また韓国で就職を考えている方は特に、韓国で日本人を募集している会社の多くは韓国語能力試験の高級がマストというところが多いので事前に受験するようにしましょう。
ハングル検定・韓国語能力試験のレベル
ハングル検定は1級が最高級なのに対し、韓国語能力試験は6級が最高級となります。
受験の申し込みをする際は気を付けて申し込みをしましょう。
また、受験の申し込み方法は、
ハングル検定→級ごと
韓国語能力試験→TOPIKⅠ(1~2級)or TOPIKⅡ(3~6級)の二つから選択
と、それぞれ異なります。
韓国語能力試験は、取得した点数で級が振り分けられるシステムです。
ハングル検定・韓国語能力試験の試験項目
ハングル検定が5~2級まで聞き取り•読解のみなのに対し、韓国語能力試験は3級から書き取りが含まれます。
作文もあるので、ライティングの練習をしていくことをオススメします。
またハングル検定1級は1次試験の合格者のみ対象に面接があります。
面接官と1対1でのスピーキングテストになるので、しっかりとスピーキングの練習をして臨みましょう。
韓国人の知り合いや、韓国語教室の先生など、韓国語が堪能な方に手伝ってもらうといいでしょう。
ハングル検定、韓国語能力試験合格のための勉強法
受験する試験を決めたら試験の日程に合わせて勉強を進めましょう。
ハングル検定•韓国語能力試験のどちらも受験経験のある私が、それぞれの試験ごとに効果的な勉強方法をまとめました。
ハングル検定の効果的な勉強法
5級、4級(初級)⇒とりあえず単語を覚えまくる
3級、準2級(中級)⇒単語を覚える+過去問、問題集を解く
2級、1級(高級)⇒単語+過去問、実践問+ニュースを読む・聞く+韓国語の堪能な人とスピーキング練習
5級、4級は読み方、文法などに加えて、とりあえず“単語を覚えまくる“ということが肝心です。逆にいうと出題範囲の単語を完ぺきに覚えて置けば9割型合格できます。
ハングル検定協会が公式的に出版している参考書があり、試験範囲の単語は全てここに記載されています。ここの5級、4級の出題範囲の単語を覚えればほぼ問題ないです。
3級・準2級ともなると単語を覚えるだけではなかなか合格が難しくなってきます。
ですので、過去問や実践問題集を解くようにしましょう。リスニングも初級に比べて早く、そして複雑になっていくので、しっかりと予習するようにしましょう。
リスニングの勉強のポイントはとりあえず聞きまくることが大事です。韓国語に耳を慣らしておくことで、本番もスラスラと韓国語が耳に入ってきます。
2級、1級はネイティブも難しいとされる試験内容です。ですので単語、過去問だけでは試験範囲をカバーするのが正直難しいかと思われます。
そこで私が実践したのが“韓国語のニュースを利用する“という方法です。
ニュースは芸能、政治、経済、スポーツなど様々なジャンルに触れることができ、幅広い単語や表現を学ぶことができます。
ニュース記事を読むことでリーデング力、ニュースを聞くことでリスニング力がそれぞれ鍛えられます。
リーディングで高得点を目指したい方はこちら>>
また1級を受験する方は先程も説明した通り、スピーキングのテストもあるため、韓国語が堪能な人とスピーキングの練習をしておいた方が安心でしょう。
スピーキングが苦手な方はこちら>>
韓国語スピーキングが苦手な方必見!通訳が教えるスピーキング習得4つのコツ
周りに韓国語が話せる人がいない…という場合は短期で韓国語のマンツーマンレッスンなどに通う方法もあります。
激安の韓国語教室「Kvillage」の体験記>>
『K Village』の1レッスン500円の真相【実際に体験して分かったリアルな口コミ】
韓国語能力試験の効果的な勉強法
TOPIKⅠ:単語を覚えながら過去問を解く
TOPIKⅡ:単語を覚える+過去問を解く+日ごろから韓国語で日記を書く
ハングル検定と違い、試験の種類が2種類しかないため、
・TOPIKⅠでは1~2級の勉強、
・TOPIKⅡでは3~6級の勉強
とそれぞれ幅広い級の勉強をすることになり、その分ハングル検定よりも試験勉強に時間を費やす必要があります。
TOPIKⅠではとりあえず過去問を解いていけば問題ないでしょう。
問題も韓国語で出題されるため、問題の意味も事前にしっかり理解できるようにしておく必要があります。
私が韓国語能力試験を受験する際に使用していた過去問は、過去5 年分の問題が集録されており、この過去問を解いているだけで合格することができました。
またCDも付属されており、試験本番の雰囲気を確認するため、リスニングから始めリーディングまで決められた時間内で解く練習もしていました。
私が使用していた参考書はこちら
TOPIKⅡは作文があるため、過去問を解くことに加え、常日頃から“韓国語の文章を書く練習”をしていました。
そこで編み出した方法が
1日1回韓国語で日記を書く
ということ。
重要なのが、今日自分に起こった出来事をただ単に書くのではなく、テレビの報道や近頃のイッシューについて自分の考えを書くということです。
この時に意識してほしいのが、
1.「自分の考え」
2.「なんでそう考えたのか」
3.「具体例」
4.「結論」
この順番を意識して日記を書きましょう。
TOPIKⅡの作文は与えられたテーマについて自分の意見を述べることなので、この練習法を毎日続けることで、頭で韓国語の文章の構成を作る癖ができ、
皆が苦手とする作文が魔法の様に負担なく高得点を取ることができます。
私はその方法で勉強したところ、TOPIK6級を1発で合格し、使った問題集も過去3回分の過去問が載っている問題集なんと1冊だけで済みました。
過去問はどんどん新しくなるので最新のものを購入しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ハングル検定、韓国語能力試験はどちらも韓国語の能力を表す試験ですが、受験対象から問題出題形式までそれぞれかなり違うと言えます。
一番大切なのは、「自分が受験する目的」です。
ただ自分のレベルを確認したいのか、それとも“資格“として取得したいのか。そしてその資格を何に生かしたいのか。そこまで考えて受験しましょう。
私はハングル検定1級、韓国語能力試験6級を合格しましたが、この資格を取ったことで良い意味で私の人生が180度変わりました。
日本で仕事をしていた頃、最高級を取得したことを上司に伝えたところ、韓国の取引先を担当させてもらえるようになり、また今の韓国語通訳・翻訳の仕事もこの資格なしでは得ることができませんでした。
みなさんも受験することをもし迷われているのであれば、ぜひ受験してみることをオススメします!
頑張る皆さんを陰ながら応援しています!
この記事が皆さんの参考となりましたら幸いです。